作品解説
トルコ東部、アナトリア地方。11歳の少年アスランは、傷ついた闘犬シーヴァスを介抱し、そのまま飼うことに。彼の学校では「白雪姫」の芝居の準備が進んでおり、アスランは王子の役を希望するが、村長の息子オスマンがその役を射止め、しかもアスランが想いを寄せるアイーシャが白雪姫役でオスマンと共演することになってしまう。一方、傷の癒えたシーヴァスはめきめき強くなって連戦連勝。だが、それを知った村長がシーヴァスに関心を持ち、大人たちの思惑のなか、アスランとシーヴァスに暗雲が垂れ込めはじめる…。TIFFでは一昨年にフィリピンの『ブワカウ』、昨年はイランの『流れ犬パアト』と、犬が主人公のアジア映画を紹介してきたが、本作は闘犬が主人公のトルコ映画。ミジュデジ監督は闘犬の世界を取材したドキュメンタリー“Fathers and Sons”(11)を撮った経験を活かし、初の長編劇映画である本作を完成させた。ヴェネチア映画祭コンペティション部門出品作。
○オフィシャルレポート
→11/11:「常に三人の獣医さんの立ち合いの元で行われました。」ワールド・フォーカス『闘犬シーヴァス』-10/26(日):Q&A