作品解説
不屈の正義感を持つ判事が、巨悪な麻薬組織に立ち向かう。70年代後半の南仏で実際に起きた攻防戦を再現し、陰謀と裏切りと背信がノンストップで展開する、息詰るアクション&サスペンスドラマ。原題の”La French”は、南仏とアメリカを繋ぐ麻薬取引ルート「フレンチ・コネクション」の略であるが、71年のアカデミー賞5部門受賞の名作『フレンチ・コネクション』も、同ルートの存在を背景にして作られたものである。麻薬取引を独占して巨大な悪の王国を築いた顔役と、組織撲滅のために立ち上がる判事の対決は多くのドラマや小説の元となった。その最新版となる本作では、70年代の雰囲気の見事な再現や、スピーディーなドラマ展開など、これが長編2作目とは思えない成熟した手腕を監督が見せている。『アーティスト』(11)のジャン・デュジャルダンがスケールの大きな存在感を発揮し、『友よさらばと言おう』(14)等で現代フレンチ・ノワールに欠かせない存在であるジル・ルルーシュがさすがの貫禄で対決を盛り上げる。文芸ものからノワールまで幅広く活躍するブノワ・マジメルの怪優ぶりや、10年代に入って出演作が激増しているセリーヌ・サレットなど、脇を固める俳優陣からも目が離せない。
●東京国際映画祭オフィシャルニュース 映画.com ニュース
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○オフィシャルレポート
→11/10:「監督のシナリオを読んで、これはパーフェクトだと思いました。」コンペティション『マルセイユ・コネクション』-10/26(日):Q&A