作品解説
ラングーン(現ヤンゴン)を拠点に地方を巡回する伝統音楽の楽団で鼓手をつとめるセイン・リンは、美しい踊り子のキン・サンと恋に落ちる。しかしキン・サンは映画界からスカウトされて楽団を去ってしまい、新進の映画女優としてスターダムを駆けのぼっていく。やがてプロデューサーと結婚した彼女に対し、セイン・リンは失意のどん底に沈むが…。たいへん珍しい1970年代のミャンマー(製作時の国名はビルマ)で製作された音楽映画。ビルマの伝統音楽に乗って、ドラマーとダンサーの恋の顛末がロマンティックに描かれている。第二次世界大戦ののち、ビルマでは盛んに映画が作られて民衆の支持を得ていたといわれるが、不明な部分も多く、映画史の全体像が明らかになるようこれからの調査・研究に期待したい。今回の上映素材は2014年のベルリン映画祭フォーラム部門でデジタル復元されたものである。
●東京国際映画祭オフィシャルニュース 映画.com ニュース
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○オフィシャルレポート
→11/12:「ミャンマーはフィルムの保存状態が悪いので、いい状態で保存されている白黒映画は12本くらいしかありません」ワールド・フォーカス『柔らかいステップ』-10/29(水):Q&A
→10/30:「ミャンマーの文化、ミャンマーの伝統的な音楽などがたくさん詰まっています」ワールド・フォーカス『柔らかいステップ』-10/25(土):Q&A