作品解説
港町に暮らす高校生たち。勉強に熱心でないミンは美しいメイ・アンと森や海沿いを散歩してデートするが、メイ・アンはふと連絡が取れなくなってしまう。一方、地元ではレア・アース採掘工場の建設が計画されている。女教師のリムは、建設反対運動に参加しつつ、生徒に歴史を教えているが…。
高校生の淡い恋愛物語としてスタートしながら、やがて社会や歴史への意識を縦横に織り込んでいく、深みと美しさを備えた青春映画である。複数の人物の視点がリレーのように繋がることで、いくつもの次元の物語が語られる構成が巧みであり、高校生たちの視点を借りて、観客も世の中の多面性に気付かされていく。未来を考えるために歴史とは何かを問う姿勢が映画に広がりを与え、青春期特有の繊細な感情が奥行きをもたらす。リアリズムとロマンチシズムの双方を備えたスケールの大きい作品であり、大型新人監督の登場である。
●東京国際映画祭オフィシャルニュース 映画.com ニュース
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○オフィシャルレポート
→11/11:「歴史の重要性ということと、今と歴史のつながりの重要性ということを語りたかった。」コンペティション『破裂するドリアンの河の記憶』-10/27(月):Q&A
→10/27:「ドリアンって私たちマレーシア人にそっくりだなと思って。」コンペティション『破裂するドリアンの河の記憶』-10/24(金):Q&A