10/27（月）、コンペティション『破裂するドリアンの河の記憶』の上映後、エドモンド・ヨウ監督、女優のジョーイ・レオンさん、チュウ・チーインさん、ダフネ・ローさん、俳優のシャーン・コーさん、プロデューサーのミン・ジン・ウーさんのQ&Aが行われました。
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ミン・ジン・ウーさん：本日は私たちの作品の上映にお越しいただきありがとうございます。このたびは東京国際映画祭に招待していただき、御礼申し上げます。この作品にはたくさんの「初めて」がありまして、東京国際映画祭（のコンペティション部門）には今回初めてマレーシア作品が選ばれました。また、エドモンドの初めて長編作品で、俳優の中には初めて長編作品に出演した者もおります。心をこめて作った作品なので、皆の努力がこの映画の中でご覧いただけたと思います。ありがとうございました。

 
エドモンド・ヨウ監督：今回参加できて大変嬉しく、光栄に思っております。三日前に初めて登壇したときにはかなり感情的になってしまい涙を流したりしたのですが、今は結構落ち着いています。今回は初の長編作品で、ここに参加できたことを光栄に思います。ここにいるチームのメンバーは私たちドリアンファミリーズと呼んでおりまして、一緒に来られて嬉しく思っています。このようなクレージーな人たちがすごく低予算でこの作品を作ったのですが、今回初めてキャストが全員そろっています。昨日チーインが台湾から到着したばかりで、全員そろって皆様にお目にかかれて嬉しく思います。
そして、プロデューサーが後ろで写真取っているのですが、彼がいなかったらこの作品は生まれなかったので、彼にも御礼申し上げたいと思います。うちのキャメラマンは後ろにいます。旧友もたくさん揃っていて、感激しています。学生時代の友だちや、初めて日本で短編映画を撮ったときに協力をして下さった方々もいらっしゃいます。皆さんのおかげで今日ここに来ることができました。みなさん、ありがとうございます。

 
ジョーイ・レオンさん：今日はここに呼んでいただきまして本当にありがとうございます。これだけのたくさんの方々に作品を観ていただいて嬉しく思っています。日本は本当に美しい国で何日間か滞在しているのですが、帰りたくなくてちょっとホロッとしてしまいました。メイ・アンの役を演じております。彼女はいったいどこに消えてしまったのだろうと疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、観客の方に想像していただく余地を残すというのもいいかなと思っています。そしてなぜだかわかりませんが、彼女はいつもミンの夢の中に出てきます。

 
ダフネ・ローさん：この映画はたくさんの「初めて」をくれました。この作品で初めて日本に来ることができましたし、初めての映画出演作でたくさんの初めてが詰まっています。低予算と言われますが、私たちの他にもたくさんの方々が参加してくださった意味で大作だと言っていいと思います。私が演じたホイリンは最終的には大変孤独になってしまいます。大好きな尊敬する先生を失ってしまいます。しかしミンだけは残るのです。ミンと私との間の台詞のやりとりはないのですね。これに関しては、監督はとくに何も言ってくれなかったのですが、私の気持ちに反するような台詞や態度が役柄にはなかったので、ごく自然に素直に演じることができました。そういう意味で監督やプロデューサーに感謝しています。先ほど観ていて思い出したのですが、アクションのシーンはリハーサルなしで、監督が「アクション」と言ったので、なんの準備もなく始まり、鞄の紐も切れたり倒れたりしてしまったのですが、ドリアン風にやって、そのままのリアルなものが画面に映っています。この映画は全体的にあまり作為なくできています。皆さんにこの映画を気に入っていただけたら嬉しいです。

 
チュウ・チーインさん：こんにちは。また東京に来ることが出来て、非常に嬉しく思っております。皆様ご存じのとおり、私は台湾人です。ですが、このマレーシアの作品に参加することができて非常に嬉しく思っております。リム先生の役をなぜ私に監督がオファーしてくれたのか、よくわかっていないのですけれども、みなさんから監督に聞いていただければと思います。監督からオファーしていただいた時に、いろいろとどういうものを撮りたいか聞きました。私はその時、ぜひやってみたいと思いました。それですぐに決めまして、マレーシアに行きました。マレーシアの撮影は数日間の短期間で撮り終わってしまいました。これは私が今まで参加した作品の中でチームとしては人数の少ない、バジェットの小さな作品ですけれども、非常に素晴らしい作品に仕上がったと思っています。ぜひ、観に来てくださった方々の感想を聞きたいと思っています。皆さんの感想を参考にして、これからもっといい映画を作れたらいいなと思っています。皆さん、ありがとうございます。

 
シャーン・コーさん：（日本語で）こんにちは、皆さん。私はドリアンの影の主人公です。日本に来ることが出来て、すごく嬉しいです。ラーメンも大好きです。（ここからは英語で。）私は今回の作品の中で、ミンを演じましたが、多分忘れられてしまっている存在なのではないかと思っています。メイ・アンもフィーリンもすごくきれいなので、彼女たちばっかり注目を集めて、私はいつも後ろにまわっているようなかわいそうな役柄ですが、彼が前半と後半をつなぎ合わせています。最終的に、ガールフレンドにも先生にも去られてしまって、やっとフィーリンが残ってはくれたのですが言葉を交わしてくれないという、ちょっとかわいそうなキャラクターでした。このキャラクターというのは、宿題とかも真面目にやらない学生だったのですが、だんだん映画の中で成長していき、最後の方には社会的なこと、政治的なことを深刻に受け止めるようになって、なかなか仲間には入れてもらえないが、参加したいなとは思うようになっていく、そういう存在です。皆さんに気に入ってもらえたら嬉しいなと思います。ありがとうございました。

 
Q：お時間のため、みなさんが楽しみにしていたQ&Aができなくてごめんなさい。最後に監督から一言お願いします。
 
エドモンド・ヨウ監督：このように作品を持ってこられて嬉しいです。これは歴史の重要性ということと、今と歴史のつながりの重要性ということを語りたかった。それぞれのキャラクターというのは自分の一部だと思っていますが、だんだん皆さん自分の役柄に発展させていってくれてかなり驚くこともあったのですが、このように皆様にご覧いただけて嬉しかったです。