作品解説

1970年代末、文化大革命の終結から間もない中国東北部で連続強姦事件が勃発。冴えない警察署長が漢方医の老婆の力を借りて難事件に挑む。凸凹探偵コンビは首尾よく事件を解決できるのか。ユーモアとサスペンスたっぷりの新感覚中国映画。『窒息』のチャン監督の新作。

あらすじ

1970年代末、文化大革命の終結から2年が経った中国東北部の村で連続レイプ事件が勃発し、警察のリー隊長が捜査にあたるが、軍隊で料理を担当していた彼は全く頼りにならない。リーは元漢方医の老婦人ツァイの助けを借りて犯罪捜査を続けるが、あと一歩で逮捕という場面を逃し続ける。はたして凸凹探偵コンビは首尾よく事件を解決できるのか…。ヒッチコックの名作をもじったようなタイトルの本作は、文革直後の世相をコミカルかつノスタルジックに描いている。チャン・ビンジエン監督はインスタレーションなど現代アートの分野で旺盛な活動を展開しているアーティストだが、本作について「この物語は1970年代後半に起きた事件をもとにしています。しかし、私はナイキのシューズを履いて成長した中国の若い観客も関心を持つような映画にしたいと思いました」と語っている。

◆監督メッセージ
この物語は1970年代後半に起きた事実をもとにしています。しかし、私はナイキのシューズを履いて成長した中国の若い観客も関心を持つような映画にしたいと思いました。歴史の流れのなかで性に対する考え方や人の行いがどう変わっていったのか、この映画は中国で実際に起きたことを証言しています。

○オフィシャルレポート
→11/11:「この物語に出てくる若い警察官のイメージの中に、私たちの世代のことが反映されています。」アジアの未来『北北東』-10/27(月)：Q&A