東京国際映画祭はアジアを代表する映画祭として、日本も含め、アジアを中心とした若手クリエイターの発掘と支援を推進しています。昨年はヤング・コンペティションとして「アジアの未来」部門を新設し、アジアの新鋭監督の作品を世界へと発信する枠組みを作りました。
この度、公益財団法人ユニジャパンは独立行政法人国際交流基金アジアセンター(jfac.jp/)と共催で東京国際映画祭を通じ、日本とアジアの映画交流事業を、2020年までの7年間にわたって実施していきます。
①国際交流基金アジアセンターpresents「CROSSCUT ASIA #01 魅惑のタイ」
アジアの国、監督、俳優、テーマなどに焦点を当て、アジア映画の特集上映を行う「CROSSCUT ASIA」(クロスカット・アジア)を創設。
アジアの現在(いま)を鋭く切り取った珠玉の映画を紹介していきます。初年度の今年は、近年めざましい躍進を遂げるタイ映画に注目。新作を中心としたラインアップでタイ映画の魅力に迫ります。
上映作品一覧
②国際交流基金アジアセンター特別賞
アジアの新鋭監督の登竜門である「アジアの未来」部門に、「国際交流基金アジアセンター特別賞」を創設。今後特に、文化の違いを超えて国際的に活躍していくことが期待される監督に賞が贈られます。受賞監督には、トロフィーとともに、副賞として日本招聘旅行(日本人が受賞し た場合は、アジア旅行)が贈呈されます。
③東京国際映画祭でのアジア映画枠の拡充及びそのサポート
「アジアの未来」「ワールド・フォーカス」で上映するアジア映画の枠を拡充するとともに、メイン部門である「コンペティション」を含む各部門で上映が決定したアジア映画に対する字幕制作費やゲスト招聘費をサポートし、アジア映画の紹介を促進します。
④国際交流基金アジアセンター×東京国際映画祭 co-produce アジア・オムニバス映画製作シリーズ「アジア三面鏡」
日本とアジアの気鋭の監督が、ひとつのテーマのもとにオムニバス映画を共同製作するプロジェクト「アジア三面鏡」。似て非なるアジア各国の諸相が、ひとつのテーマのもと、日本から1名、他のアジア諸国から2名の、3人の監督によって様々な解釈と映像美に仕立てられ、三面鏡のように異なる角度から浮き彫りにされていきます。
リサーチから丁寧に制作された作品は、東京国際映画祭でのワールド・プレミア上映、世界の主要映画祭での上映を目指します(2014年は製作準備のみ)。アジアにおける映画分野の協働の取り組みを支援し、アジアの中で、またアジアから世界へ新しい文化を発信するプロジェクト。
⑤東京国際映画祭への映画人・ジャーナリストの招聘
アジアの中で映画に関わる様々な人々の交流を推進し、それぞれの間のネットワークを強め、交流の基盤を構築します。映画祭関係者、ジャーナリスト、評論家はじめアジア地域から要人を招聘し、自国の映画のPRと認知の促進、日本映画の集中視聴と発掘、日本映画関係者との交流、本国での東京国際映画祭の認知の促進等を行います。
⑥東京国際映画祭併設マーケット「TIFFCOM」へのバイヤー・セラーの招聘
映画バイヤー・セラーについても交流を促進します。アジア地域から訪日経験のないバイヤー及びセラーを「TIFFCOM」に招聘し、双方の映画の相互認知促進と関係者とのネットワーク形成を通じ、今後の日本映画のアジアでの紹介と、アジア映画の日本での紹介の双方向の推進をめざします。
なお、東京国際映画祭開催中には、上記によりアジア各国から招聘している監督、俳優、映画祭関係者、ジャーナリスト、評論家、バイヤー・セラー等を一堂に集め、日本の関係者を招いて、交流の場を設け、アジア映画を通じた国際交流を促進します。
⑦日本映画特集のアジア地域での開催
東京国際映画祭の上映作品を含む、日本映画パッケージをアジア地域に紹介する等により、東京国際映画祭がパイプ役となり、国際交流基金アジアセンターと連携して、日本映画の海外での上映の一層の促進を目指します。(2014年は調査・準備のみ)
【国際交流基金アジアセンターとは】
2013年12月に東京で開催された日・ASEAN特別首脳会議において、日本の新しいアジア文化交流政策が表明されました。それが「文化のWA(和・環・輪)プロジェクト~知り合うアジア~」。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて、アジアにおける芸術・文化の双方向交流と日本語学習支援を集中的に進めるため、2014年4月、国際交流基金の中に新たな部署としてアジアセンターができました。
日本を含むアジアに住む人々が、交流や共同作業を通じてお互いのことを良く知り合い、アジアに共に生きる隣人としての共感や共生の意識を育んでいくため、今後、さまざまな事業を実施していきます。