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2014.10.29
[イベントレポート]
「一人で100社くらいにお金を出してくださいと回りましたが、すべて断られました。」『みなと上映会 特別プログラム』-10/25(土):Q&A

 
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©2014 TIFF
左から糸曽賢志総監督、新井陽次郎さん、石田祐康監督

10/25(土)、“みなと上映会 特別プログラム”の上映後に、石田祐康監督(『陽なたのアオシグレ』)、糸曽賢志総監督(『サンタ・カンパニー』)、キャラクターデザインの新井陽次郎さん(『陽なたのアオシグレ』)のQ&Aが行われました。
作品詳細
 
 

Q:それぞれにお聞きしたいのですが、続きはあるのか、それから今後出ていくのかというのをお聞きしたいです。
 
石田祐康監督(以下、石田監督):石田です。続きっていうのは続編でしょうか?
 
Q:そうですね、『陽なたのアオシグレ』は男の子の方の今後も観れたらすごい嬉しいと思ったのが一点あって。
 
石田監督:それはですね・・・なんといいますか、あの、ちょっと冗談の範疇で考えていました。全然それをまた、続編を作るというつもりはなかったんですけど、作業に入る前の企画段階のときに基本的に主人公のヒナタからヒロインのアオシグレに想いを伝えて、最後シグレがあんなことがあったなって回想するっていうところで話が終わってるんですけど。そこから、もしかしたら、このシグレが今度はヒナタの元へ行くか、シグレが今度は逆にヒナタに想いを伝えるということもあるのかなぐらいの、そのくらいのあの全然、あの現実的にこうしたいよねというような企画として考えてないんですけど、それは本当に最初の方にそうやって考えてはいましたね。ちょっと今、聞かれてふと思い出したんですけど、そういうことも考えていたくらいの・・・そのくらいの感じですね。
 
Q:それでは次、糸曽さん。
 
糸曽賢志総監督(以下、糸曽総監督):はい、『サンタ・カンパニー』なんですけど、続きは作りたいです。個人的には。もともと長編のつもりで考えていて脚本を持ってきているので、それをやりたかったんですが、もうマネーの問題で、お金の問題でですね、なかなかそれが出来ず、それで、とりあえず出来る範囲で伝えることっていうことで、その出来ている脚本の一年後のストーリーっていうのを今回作っているんですね。なので、世界観設定も含めて、正直、分かりづらいところも当然あったとは思うんですが、一応、小説版があって、そこで、その脚本っていうのは作られて、あの脚本を基にしたあの物語はもう展開されてはいるんですけれども、個人的には、それはアニメーションでやりたいと思ってます。あとはもう、本当、予算の目処がつくかどうかと思いながら、いつかやりたいなと個人的に思ってます。
お子様もいらっしゃるので、あまりこう深く入り込めないんですけど、個人的にはあのサンタクロース、というかクリスマスの正体を知ったときになかなか僕は衝撃だったので、夢は夢のままでですね、現実になってほしいなという気持ちがずっとあってですね、すごく言葉を選ばなきゃいけないなと思うんですけど。お子様本当にいらっしゃるので。でもですね、そういうのもあって、あのこういう世界っていうかこういうのもいいんじゃないかなと、子供たちも自由に働きながら、サンタクロースっていうのがなんかこうあったら、それはそれでいいかなと思って考えた作品なので、なんか今後も作っていきたいなと思っております。
 
Q:『陽なたのアオシグレ』について、まず最初にキャラクターを考えたって言ってたんですけど、鳥とかスピッツの映像がすごく綺麗で、スピッツは途中から思いつかれたお聞きしたいです。『サンタ・カンパニー』について、長編を考えていたと答えられていましたが、文部科学省の推薦と出ていたので、大人の事情みたいなのではないのかな、と気になりました。また、サンタをめぐる男の子と女の子のドラマを作りたいということで題材があったんですか?
 
糸曽総監督:ここでどこまで言うべきなのか言葉を選ばなければならないと思いますが。作品についてどこまで話していいかわかりませんけど。そもそも『サンタ・カンパニー』というタイトルを見ていただいてわかるように、サンタクロースの会社はあってはいけないと思うんです。その時点で僕が資本主義に対して何を思っているのかというのが裏のテーマとして入っています。おじいちゃんとノエルという女の子が話す際に、自分はトントゥになりたいという気持ちがあり修行だと思ってやっていたけど、そのせいで皆を巻き込んでしまって悲しい思いをしてしまったということを話しているときに、いろんなことを考えて生きてみるのはいいけど、それでも答えはわからないし、人によって違うから面白いんじゃないのということがあったと思います。僕自身も色々考えていて答えが出ないことが人生生きていていっぱいあるので、わからないことが面白い、それを楽しもうと思うようになり、この作品を考えたというのが本音です。そういう意味では男の子と女の子の心の変化というのは二の次に考えていました。まずは設定ですね。僕が生きていて感じる不満やこうなったらいいのになと思うことなどをどうやって落とし込むかということを優先的に考えて、それをファミリーの人が楽しめるように。水面下で思っているどろどろとしたことは僕だけがわかっていればいいことで、何人か気付いてくれればいいかなくらいにしています。あとは少女が成長する物語で、それを思っている男の子がいるという感じのストーリーにできればいいなというところから発想しました。なので、この物語の中では考えていないですけど、実際にサンタクロースがクリスマス以外の日にどうやって生活をしているのか、一年に一度しか働いていないのにどうやって彼らはお給料をもらっているのか、それがどういう社会的な意味をなしているのか、ということも全部裏設定として考えてあります。ただそれを語っていたらこれ終わるなと思ったので、そっちではないほうにシフトしたというのが本音です。少年少女の話というよりは、『サンタ・カンパニー』というのをどうやって実現させるか、その中でどうやって面白おかしく描くかという方を考えました。
 
Q:せっかくなので、新井さんから。今回石田さんとキャラクターデザインということで先ほどキャラクターのお話が出ましたが、キャラクターのデザインのコンセプトがどういったものかを。
 
新井陽次郎さん(以下、新井さん):石田くんの方からいろいろ最初に、ヒナタくんはこういうキャラなんだ、シオリちゃんはこういうキャラなんだというのは色々説明されていたものの、やはり制作を通してわかっていくことが多くて、最初から全部は掴めていなかったですね。制作を通していく上で石田君のやりたいことというのが分かっていったという感じです。難しかったな、というのが僕の印象です。
 
Q:難しかったですか。
 
新井さん:難しかった。
 
石田監督:自分としては、よくやってくれたなと思っているんですけどね。
 
新井さん:ありがとうございます。
 
石田監督:だいぶ悩んでいるようでしたけど(笑)。本来の新井君の持ち味、すごく柔らかい曲線のぷっくりしたキャラクターの感じと、自分の意図を汲んでもらって作ってもらったキャラクターというのは、すごくこの作品に遺憾なく発揮されたのではないかと思っています。そこは自信を持ってくださいとこの場でも言いたいです。
 
Q:『サンタ・カンパニー』は作るのに何日くらいかかりましたか?
 
糸曽総監督:どこからにしましょう。企画からですか?
 
Q:最初からお願いします。
 
糸曽総監督:最初から、4年かかっています。僕一人で100社くらいにお金を出してくださいと回りました。すべて断られました。それで自分でお金を出すことに決めて、どうやってお金を集めればいいんだとか、どうするんだとかいうところから考えて。それこそ、今日ここにもお越しいただいていますが、途中で海外のクラウドファンド、こんなことをやりたいと企画を挙げるとそれに賛同してくださる方々が寄付してくださり、そのお返しにDVDなどをプレゼントするというサイトがあることを知って。外国の方にtwitterで教えてもらいました。それに出すためにアメリカに口座を作らなければいけなかったりして。僕、英語ができないのに色々調べながら一個一個やって。それで出してくださった方々もいて、少し助かったというのもありました。作り方から考えるというのは初めてでした。今までこういうのを作ってくださいと言われて監督や演出をすることはありましたが、皆さんがどういう苦労をしているのかを初めて知りました。そういうのをやりながら物語を考えて、小説をまず出して、長編を作るのはちょっと時間をおこうということで短編を作って、ということを徐々に徐々にやったり。声優さん一人お願いするのも一個一個頼んでいかなければならないんですよ。そういうのも初めて知って、一つ一つやっていきました。逆に僕はすごく勉強になったし、面白いと思ったし、そういう意味では、今ここで言うことがどうかわかりませんが、今後集団としてお金をもらってアニメを作るというやり方だけでなくて、自分で企画して自分で完成させてムーブメントを興して作っていくという方法論が少し見えた気がしたんですよ。これからも僕オリジナルが作れるなという気がしているんで、それはよかったと思っています。なので結構長いんですよ。皆「えっ、そんなに?!」と言うんですけど、意外とかかるんです。でも、アニメはぶっちゃけ多分4ヶ月くらいで作っています。なぜかというと、長く(期間を)かけちゃうと逆に人件費でお金がかかっちゃうんで。なので脚本や絵コンテにすごく時間をかけて、作るのは一気にローラー作戦で100人くらい集めてバーッと作っちゃう。それで一瞬で皆散る。そういう作り方をしました。
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©2014 TIFF

 
石田監督:それ僕のほうからもご質問して良いですか?
 
糸曽総監督:いいですよ
 
石田監督:僕も新井君もそうなんですけれど、基本的にあの、言葉が悪いかもしれないけれど作ることしか脳がないんですよね。ですから、それ以外の、今伊藤さんがやられたということに無頓着というか、まあ、意識しないといけないんですけれども、本当にその用意していただいた箱に対して、全力で頑張るという。ですから、そういったことを自分でいわばセルフプロデュースですか、そうしながら作るって言うことが、同時にまた企画も考えて、人も考えて作っていくということにどれだけの困難が伴うっていうのが、自分たちの仕事の中でも、想像するだけですごいなって思って、それに糸曽さんは果敢に挑戦されているということが、それだけですごいなって思ってしまうんですけれども、本当に、なんていうんでしょうね、作ることに対して途中で諦めてしまうというか、もうやだというか、そういうその困難を前にしてさじを投げてしまうことっていうのことが、失礼かもしれないんですけれど、ないですか?想像するだけで大変だろうなって思っちゃうんですよね。
 
糸曽総監督:そうですね、自分で自分のやったことを大変かどうかっていうのが分からないんですけれど、あんまり僕みたいな人に出会ったことはないなって思っていて、ただ、今の中にいくつか質問があったので答えると、まず一つ、さじを投げるかどうかのことなんですけれども、辛くなることとかはすごくあるし、何でわかってもらえないんだというか、そういう気持ちとしてはすごくあったんですよ、何度も。だけど一つは、いろんな人に言う。絶対作るからって。そうすると後に引けなくなるっていうのが一個。あと、二つ目は、この中にどれぐらいの人がご存知かわからないんですけれど、今敏さんという偉大なアニメーション監督がいらっしゃって、僕はその、そこで今さんの隣でずっと勉強させてもらっていたんですけれど、ここで今さんの話をするのはどうかと思うんですけれども、今さんが病気になって亡くなる際に、新作を作りながら、もうこのままだと病気で最後までこの作品をつくることができないということが今さんが分かったときに、僕とタズさんという若いクリエーターの方がいらっしゃったんですけれども、二人に後を頼むという話をされたのと、あと、「ちょっといい?」って言われて、今さんの大ファンというところでスタッフにさせていただいていたんですけれども、それも今さんが知った上で「糸曽君はこの先どうやって生きていくつもりなの?」っという話をされたんですよ。それに対して、自分の作品をいつか作りたいと思って、いくつか案もありますと言って、今さんにも『サンタ・カンパニー』を見てもらっていて、映画になるかもねって言っていただいた作品の一つではあるんですけれど、100本ぐらい見せて唯一良いって行っていただけた1、2本の中の一つなんです。それで今さんが普段厳しい方なんですけれど、おっしゃったのが、君は何のために技術を高めているんだと。いや、それは僕の作品を作るためですと、それいつ作るんだって言われたんですね。で、夢見るならやらなければならないので、またおいおいと考えていこうと思いますって伝えたんです。そしたらおいおいいつだよって言われて、いやまあ、おいおいですっていう話をしていたら、今やれっていう話をされたんですよ。それで、今ここで約束しろ、みたいなことを言われたんですね。で、いつかいつかって言ってると、いつかこんなになっちゃうぞって今さんに言われたときに、それはもう重過ぎて、僕は何も言えなくて、やりますって約束したときに、もう後に引けなくなったっていうのが実はあって、まあ、今さんの作品とは全然違うし、それもあって今さんは僕のことを仲間に入れてくれたのかもしれないですけれども、まあ今さんがどういうつもりでおっしゃったかは分からないですけれども、僕としては何らかの形でやってほしい、やりたいって思ったのと、元々プロデュース的な発想が好きで、いろんなことを考えて今さんに伝えていったときに「君はプロデューサーに向いてるよ」って今さんに昔言われた時に、僕はプロデューサーって言われるのが嫌だったんですね。なぜかっていうと、作りたかったんですよ。監督になりたいと思って始めたのに、それとは違うって言う。あとクリエイティブの事をやってたら分かると思うんですけれども、考え方が全然違うじゃないですか。お金を出す人と作る人、それがあったので僕はそれで、プロデューサーというよりはクリエーターとして見られたいなという気持ちがあったので、すごく嫌だったんですけれども、ある時に今さんが随分前に「君はプロデューサーって言われるのが嫌だって言ってたんですけれども、それはね、君が出会ってきたプロデューサーさんが君が望む姿じゃなかったのかもしれない。でも、君がいずれ、あぁ、糸曽さんみたいになりたいって言われればいいだけじゃん」って。だから他にないプロデューサーというかクリエイターになればいいだけじゃんって、何とも言えない糸曽賢志みたいな職業をつくればいいだけでしょ、って言われたんですよ。そんなこと考えたこと無くて、何かありがたいお言葉だなって思って、あぁ、じゃあ受け入れようって思って。それから少し楽になったというか、なに言われてもこの人にはそう見えるんだって思えるようになったので、あんまり怒ることも無くなったので。んー、気にしてもらえるだけでもありがたいなって思えるようになりました。っていうので、追い込まれていたっていうのもあります。後は本当に100社ぐらい売り込んだときに、まあ、ひどいこと言われたんですよ、いっぱい。ここで言えないこといっぱい言われて、悔しくていまに見てろよっていうのはありました。以上ですかね、はい。
 
石田監督:やっぱり困難があったんですね。
 
糸曽総監督:ありましたね。だって、どんなに企画の話しても聞いてくれないし、で、お金どうやって稼ぐの?っていうことしか考えない職種の方も当然いらっしゃるんですよ。まあ、それこそ銀行の方とかもそうですけど。まあそれはどうしようって思ったりしたんですけれど、今考えてみると、その方たちはそういう価値観の中で生きられているわけですし、すごい勉強になるなって思って、やれたのはすごい良かったと思ですね。
 
Q:申し訳ないんですが、また予算のお話なんですけれど、この3つの映画はショートなんですが、テレビで放送されているエピソードと比べたら予算的に同じものと見られるのでしょうか?
 
石田監督:えーっと、それは先ほども自分が述べさせていただいた通り、箱作りはお任せしてることを基本的にはやっていまして、あんまり詳しいことはわからないんですけれども、ただ、聞いている限りでは、むしろテレビよりも、あれ?どうだったっけ?
 
糸曽総監督:噂で聞いた話によると、テレビよりは少しかかっているという話を聞きました。なんで僕が知っているんだっていう話なんですけれども。
 
石田監督:すみません、ここまで話していいか分からないんですけれども、最初に上映していただいた『陽なたのアオシグレ』と『寫眞館』、あの2つを合わせるとテレビよりも多いんですけれども、あの2つ合わせて1つの企画ということで動いていたはずなので半分に割るとむしろ少ないって覚えていますね。でもまあ、普通にいただけない機会だったので色々な面で恵まれていたという風には感じております。はい。ですかね、こちらからは、はい。
 
糸曽総監督:『サンタ・カンパニー』は基本的にDVDを作ったり、公開するところの費用含めると大体2000万かかっています。で、テレビアニメが大体1本、ワンピースとかで大体1000万ぐらいといわれていて、深夜にやっているアニメとかで1300万から1800万、中には3000万とか「攻殻機動隊」みたいに使われているものもあるとは言われています。僕的にどこまで言って良いのか分からないんですけれども、大体予算を把握しているんですけれども、こういう感じなんですよ。で、僕個人のやつは大体深夜テレビアニメと同じぐらいかかっているのかなと思っていただければと思っています。テレビって、最初に設定とか決めてしまうと何話も作れるじゃないですか。でも、この短編の映画を作るためにデザインとか考えないといけないので、そういう風に考えると、決して多い予算なのかどうかは分からないんですけれども。なので、テレビと一緒と思っていただければいいと思います。枚数的にはテレビアニメよりも多く使ったのかな。12,000枚動画を使ったのでテレビが多いやつで7・8,000枚と聞くのでちょっと多いぐらいかと思います。っていう感じですかね。
 
Q:ちなみに新井さんもコマーシャルのアニメを作られたりとか。そちらは予算は違うんですか?
 
新井さん:本当にそこら辺まではちょっと把握してなくて、すみません。
 
石井監督:それは、枚数とかですか?贅沢に使っているものもあれば、がんばって節約しながら作っているものも。
 
新井さん:見ていると、すごい動いているイメージがありましたけど。すごく動いているから枚数使っているのかなと思っていました。
 
石井監督:枚数は使わせてもらっていますね。
 
糸曽総監督:ですよね。
 
新井さん:「コントロール・ベア」や最初に監督した作品、あの辺は割と動かしているんじゃないですか。
 
石井監督:だと思います。
 
糸曽総監督:皆さんご存知かな。新井さん、アニメーターをやられながら監督もやられていて。僕も拝見しましたが「コントロール・ベア」、インターネットで検索するとyoutubeなどで見られると思いますので、良かったら是非。かわいらしい作品です。
 
Q:そろそろお時間がきました。最後に、今回皆さんオリジナル短編アニメーションを作られているということで、皆さんにこれから短編をオリジナルで作られるその思いと、今後の活動などを最後に一言いただけたらと思います。
 
石田監督:今後のことですね。現在自分は一つ役割をいただいていますので、それを全うできるように頑張っています。これもいずれかでしょうけど、また自分が『陽なたのアオシグレ』のようにオリジナルで何か作らせていただける機会がもらえる、かも。そういう機会がやってきたときに備えて日々精進しようと考えています。できればこの「アオシグレ」よりも長い尺でもっと物語性に富んだ、アニメーションとしても面白い(ものを)。最初のご質問に続編とありましたけど、あまり考えていませんが、そういうのもありかなと思いつつ、でもやはりまた新しい何物か分からない何かを掴むために頑張りたい。よく分からないことを言っていますが(笑)。とにかく頑張りたいです。今後も何か作っていきたいので、ぜひともよろしくお願いします。
 
Q:ありがとうございます。では、新井さん。
 
新井さん:今僕はStudio Coloridoという、石田君と一緒のスタジオにいまして、今度僕も監督をやらせていただけることになりました。1本作ることになっています。多分来年公開になると思うので、よろしければ頭の片隅に置いておいていただければと思います。よろしくお願いします。
 
Q:では、糸曽さん。
 
糸曽総監督:近い将来を考えるなら、『サンタ・カンパニー』ができたので、それを何らかの形で皆さんにお届けできるように動いていかなければいけないなというのは当然あります。僕、4つ考えていまして。4つもあって申し訳ないんですけど。1つは先ほど話した『サンタ・カンパニー』の長編。これができるならやっていきたいと思っています。2つ目は、もしその長編ができなかったときに諦めたくないし、これがなぜ作られたのかということをもう少し説明していきたいと思っているんですね。ただ劇場などに話をしていくと、やはり短い作品単体だと(上映は)難しいと言われるんですよ。僕、この前実は30分の作品を1つ作っているんですが、ここで言うのもどうかと思いますが、その作品と『サンタ・カンパニー』の主人公と名前が一緒になっているんですね。これは意味があってやっています。なので、もう1本短編を作ろうと思っています。実はその3本がつながると、この尻切れトンボに見えていた3本が1つの作品としてつながるように構成しようと思っています。これをやると(尺がトータル)90分にもなるし、そんなことやった人はあまりいないんじゃないかな、と。10年かけて短編を作って、実はそれが名前でつながっていて、それはそういうことだったのかとつながるのも面白いんじゃないかと思っていて。僕が知っている限りではそういうのはないので、やってみようかなと思っているのが2つめ。3つめは、何だっけな。先に4つ目から言おう。僕、こんな感じで仕事をさせていただきながら、学校などの教壇に立たせていただいていて、授業などをやらせていただいています。せっかく『サンタ・カンパニー』の著作権を100%持った状態で素材があるので、それを使って未来にアニメ業界に行きたい人に実践的な素材を触りながらやれるカリキュラムを考えており、後学育成と言ったら偉そうなんですけど、後輩を育てていけたらと思っています。それが3つ目です。最後のやつが最後まで思い出せない。ごめんなさい。作品を作り続けていきたいという気持ちはあるので、それをやりながら自分のできることで、勉強してきたこと、見てきたこと、そういうのを伝えられるという立場にいられたらと思っています。ごめんなさい、本当に最後まで出てこなかった。あ、思い出した。アニメーションや映像は一方的なものじゃないですか。30分座ってもらって一方的にこちらから信号を発信して、それを皆さんに認識してもらわなければならない。逆に、辛かったら寝るし、途中で帰ろうと思っても映画だとなかなか帰れないのはあると思います。僕が一番感じていたのは、僕がこういう風に見せたいと思ったものをその場で体感してもらえる方法はないかなと思っています。映像とゲームみたいなものをミックスできないかなと思っているんですよ。僕が最近考えていて思っていたんですけど、ゲームを作りたいと思っています。その予算を取ってきて、『サンタ・カンパニー』か何かでやりたいなと思っています。それはそんなにお金もかからないかなと思うので、平行してやりたいと思っています。
 
Q:ありがとうございました。皆さんの今後の続編というか、新作というか、新しい展開を。ここの映画祭でまたお会いできる機会をお待ちしています。今日は本当にあっという間のお時間でしたが、皆さんありがとうございました。

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